コラム
2024-07-15 10:00:00
自然の力も借りて 快適で心地よい暮らし
昨年の2月、研修で北海道のある建物を見学する機会がありました。
その家が建てられたのは約40年前。
北海道大学名誉教授の故・荒谷登先生のご自宅です。私はその家の玄関に
一歩足を踏み入れた時の気持ちを今も忘れません。
外は大雪でしたが、二つのドアを開けて入るともう玄関から暖かかったことを覚えています。
断熱ドアやペアガラスのない時代にドアを二つ取り付けたり、ガラスを三枚入れてトリプルガラスにしたり、
間取りや空気の流れる工夫で家全体の温度を一定に保つ工夫をされた建物はとても心地の良いものでした。
例えば夏は壁・床・天井や窓の断熱強化をしたり、すだれやタープで暑い日差しを家の中に入れないことなど、
ちいさな工夫で効果的な冷房をすることも可能になります。
気を付けて欲しいのは外が暑いときに窓を開けると熱気が入ってしまうということです。
窓を開けるのは室内より屋外が涼しいときに。冷暖房だけに頼るのではなく、
自然の力も借りて快適で心地よい暮らし、してみませんか?
※「住まいから寒さ・暑さを取り除く」荒谷登 著 彰国社 刊