コラム
2024-08-18 10:00:00
夏を旨とすべし
“家のつくりやうは夏を旨(むね)とすべし”
鎌倉時代の随筆集にある一節です。
私は「開放的な間取りで通風をよくしよう」という意味にとらえてますが、
現代風“夏を旨”とはどうしたら良いのでしょうか。
クーラーも扇風機もない時代、暑い室内にそよぐ風は貴重。
かつて日本の住宅ではいかに室内に風を呼び込むことができるか考えられてきました。
京の町屋ではウナギの寝床のような縦に長い建物で、表通りから裏手にある中庭まで土間が通っていました。
中庭は外部に面しているので、風は室内を抜けて中庭の空に向かって上空に動くイメージです。
現代の住宅でそのように風が動くかというとなかなか難しいかと思います。
ですがクーラーだけに頼った冷房はどうも気が進まないという方も・・・。
そんな時は昼間の暑い時間帯に家じゅうの窓やカーテンを閉めてどこかの部屋のクーラーを一台だけ使ってみてください。
『ゆる全館空調』です。
クーラーが苦手な方は、直接の風が苦手なのだと思います。
この方法で少し暑いようでしたら、使用するクーラーの台数を増やしてみる。
よく使うスペースだけでも同じような温度にできたら部屋を閉め切らなくてもよくなり、
クーラーの直接風にあおられることも少なくなります。
まだまだ暑い季節は続きます。
よろしければお試しください。