コラム
2025-05-19 10:00:00
ハンバーグ
私の母は大家族のご飯を作りながら畑仕事や、大工をしていた父の手伝いなどで毎日忙しく働いていました。
家族が10人を超えた時代は、夕食は、食堂で入れ代わり立ち代わり食べる方式、
よく出てきたメニューはマルシンハンバーグ。
ひとつひとつ紙をはがしてフライパンで焼くスタイルで、レトルトハンバーグなどが登場する前の時短レシピでした。
煮物などもあったかと思うのですが、なぜかマルシンハンバーグの存在は忘れることはできません。
ハンバーグがひき肉から作ることができると知ったのは中学か高校の調理実習の時。
「おいしい」と感動しました。
「食べたいものは自分で作ればいいのだ」と気づいた私は料理をすることが楽しくなっていくのでした。
友達や妹に「おいしい」と言われ調子に乗って作ったいたあの頃を思い出す時、
本当は忙しい母をもっと助けることができたのかな?と思うことがあります。
時間通りに家族のご飯をつくることは、大変なことです。
それが大人数になればなおさら。
あたりまえをありがたいと思えるようになるまでに少し時間がかかりすぎてしまいました。
忙しいのに立ちっぱなしで料理を作ってくれていた母を、今ならもう少し大切にできるかもしれません。