コラム
どこで勉強するんですか?
先日、はらっぱのリノベーションでいろいろな方に工事のこと、私たちの想いをお伝えする場面があったことをこちらのコラムの中で触れましたが、その際に私たちのリノベーション工事のやり方と「どこで勉強するのですか?」と聞かれた方がありました。
はて?
そのような質問は初めてだったのでなんとお答えしたらよいのか悩みましたが、一つ思い当たることがありました。
それは住宅医スクールです。
「家を長く、安心して、快適に使い続けるための”住まい健康診断と治療”を学ぶ場」が住宅医スクールです。
私たちの体に「かかりつけ医」が必要なように家にもきちんと状態を診て、適切に手当てできる専門家が必要です。
住宅医スクールでは、
・古い家や今住んでいる家の耐震、断熱、劣化、省エネなどを正しく診断する方法
・建て替えではなく、今ある家を活かして安全で快適に直す考え方
・見た目だけでなく、暮らしの質や将来まで見据えたリフォーム、リノベーションの判断
を体系的に学びます。
一般の方にとって大切なポイントは
・「この家、まだ住めるの?」
・「直すならどこから、どの程度やるべき?」
・「業者さんの提案は本当に必要?」
といった疑問に対して、感覚や営業トークではなく、根拠を持って考えられるようになること。
住宅医スクールでは、
「壊して建てる」ではなく
「診て、活かして、未来につなぐ」
そんな住まいの向き合い方を教えてくれる学びの場です。
その”住まいのかかりつけ医”を育てるのが住宅医スクールです。
先日、梅村工務店の現場監督・大地が、住宅医になるための「住宅医検定会」を受けました。
この検定会は、知識があるかどうかだけでなく、
一棟の住宅をどう判断し、どんな根拠で、どんな改修方針を立てるのかを自分の言葉で説明する発表の場です。
現場で数多くの家と向き合ってきた大地にとっても、「感覚」や「経験」だけでは通用しない、なぜそう判断するのかを問われる時間だったかと思います。
住宅医の学びは、資格を取ることが目的ではありません。
住まいてにとって本当に必要な改修は何か。
今だけでなく、10年後、20年後も安心できる選択は何か。
その問いに、根拠を持って、正直に答えられる技術者であること。
それが住宅医であり、私たちが目指している姿です。
家を「商品」としてではなく、
暮らしの器として、丁寧に診ていく。
そんな姿勢を、これからも現場で積み重ねていきたいと思います。
さいごまでお読みいただきありがとうございます。
お家のお悩みがあればお気軽にご相談ください。
