コラム

2026-05-30 10:00:00

今、話したい人

「今、話したい人は祖父です。もう何年も前に他界しているのですが。」

と言ったら

「青森の方で話せる場所があるんですよね?」

と言われる方がいましたが、それは恐山ですよね、それも一つの方法、、。

私の祖父は大工だったのでまた別の方法を考えてみることができます。

それは、”祖父の建てた建物で祖父の考えや想いを聞く”ということ。

モノには作った人の想いが宿っていると感じることがあります。

祖父は今も私たちの暮らすこの地で大工として独立しました。

最初は古い茅葺の家があったそうです。

そこで、家族を支えるためお弟子さんたちを育てながら地元の仕事や発展しつつある豊田市の仕事をひとつひとつ手掛けてきました。

地元の方々の家やトヨタ自動車の元町工場の型枠大工の仕事、まちなかにあった映画館の木造の建屋。市営住宅。

昔は日当制だったため、日の短い冬は仕事が薄かったと聞いたこともあります。

大工の仕事のかたわら、桃を作ったりしたこともあるそうです。

とにかく食べていかなければならないという一心で過ごしてきた人生だったのかなと。

祖父の想いを知り、祖父の手を感じることができる建物が身近にあります。

茅葺の家を建て替え昭和40年に完成した旧本宅、現在の事務所として利用している建物です。

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一時は解体も検討したこの建物を残しておいて本当によかったと感じます。

私がこの建物から聞くことができる声は祖父の伝えたかったことのうちほんの一部。

だけれど、一歩踏み出すには十分すぎるほどの力があります。

祖父と話しながら、未来を描いてみようと思います。

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