コラム
キッチン
家の打合せの中でキッチンやリビングというのは大きな比重を占めるものですが、リフォームというと尚更。
今までこうだったからこうしたい!という想いがご家族の中で地層のように積みあがって、本当にやりたいことを見つけ出すのは至難の業。
だから何かを変えようと思った時のきっかけはとても大切なのです。
〇ご主人が単身赴任から戻ったから。
〇寒くてキッチンにいられないから。
〇片付け、掃除を楽にしたい。
そんなご要望のご家族。
リフォームが完成したとき、出来上がったキッチンでご主人がコーヒーを淹れてくださいました。
一番難航したのはキッチンのレイアウトでしたが「いつもキッチンに立つお母さんを見ているよ」という娘さんの一言でそれまでと同じ位置に収まることに。
その代わり収納のレイアウトを変え一角にご主人のコーヒーカウンターをつくりました。
「片付けが楽に、暮らしやすくなりました。」と奥様に喜んでいただけたのは、最初の想いを忘れずあきらめずに伝えてくださったからだと思っています。
家の中で女性が笑顔なことは家全体が明るくハッピーであるということ。その場所にいることが楽しいと思える空間をつくっていきたいなと日々思うのでした。
お母さんは30点
もし、自分に点数をつけるとしたら何点をつけますか?
私なら、お母さん部門では高得点は狙えないなぁと思います。
毎晩晩ご飯をつくれるわけではないし、掃除は気が向いた時しかしないし、子供からの頼まれ事も忘れる方が多いし・・・。
でもそれは世間一般のお母さん像を思い描いた時の点数。
我が家基準で高得点ならいいのでは。
「晩ご飯が美味しい」とか
「掃除機かけたね。」と言われたり、決まった時間にちゃんと迎えに行けたりするだけで、私できてる!と思います。
でも、忘れないようにしているのは私が30点でいさせてもらえる家族がいること。
残りを誰かが補ってくれている。子供本人だったり、主人だったり。
できない人がいれば、周りはやらざるを得なくなる・・・。
優先順位は好きな家事からになるので家族はいい迷惑だと思うのですが。
家事や仕事、子供さんの進学などで毎日の暮らしに変化の多い季節です。
周りの人たちに感謝して笑顔を忘れずに。
高得点を狙わない自分を目指してみてはいかがでしょうか?
木の匂い
最近気づいたこと。
私は物心ついた時から木の匂いに囲まれていました。
家の前にはトタン葺きの作業場があり、内装に使うための木を削る機械にいれるとギュイーンという音がして、集塵機のなかにおがくず(木のくず)が集められます。
それは杉やヒノキの混ざった匂い。
父親が作業場の隣で丸太の皮をむくと松の匂い。
母親は上棟前に柱に紙を巻いていました。それは運搬中や工事期間中、柱を守ってくれる紙。紙を巻くのに使う《ふのり》という海藻由来の糊を柱に付ける時のヒノキの匂い。
生活のなかに溶け込んでいたから気づきませんでしたが、木の匂いに囲まれていたようです。
それは手作業から生まれる匂い。
職人さんや父や母が作業する匂い。
懐かしく、心地よく記憶に残っています。
分業化が進んで、手作業で加工することも減りましたが、まだおがくずの匂いだけは嗅ぐことができます。
家をつくる仕事から木の匂いが無くなりませんように。
そして、家をつくる仕事からは木の匂いがしますよと、伝えることのできる私でいたいと思います。
習い事
歳を重ねると、何事も新しく始めることが億劫になります。
でも、どうしてもやらなくてはならないと話は別です。
ある時私は原因不明の痛みで手がしびれ、とうとう腕が30度も上がらなくなってしまいました。首のヘルニアとの診断で「もう治らないよ」と言われ、打ちひしがれていました。
そんなとき、「私、ヨガやってるよ、リモートで。」という知り合いとの雑談から一緒にヨガを始めることになりました。
自宅で一時間。画面の中の先生はゆっくりとなぜこの動きが必要でどのような効果があるのかの説明を交えて指導してくださいます。呼吸が浅く、息がしづらいと感じる日もヨガが終わるころには楽になります。
そして、上がらなかった腕は上がるようになりました。
まだ時々手がしびれますが、昨年末から新たに筋膜リリース(ヨガの先生がプレゼントしてくれました)を寝る前にすることで、その日の疲れを翌日に残すことなく毎日を送ることができています。
必要に迫られての事でしたが、始めるべき時だったのかもと思っています。
もし何か始めたいなら、今がその時なのかもしれませんよ。
☝金沢まで行き、空の下でヨガをしました!開放感、最高です♡