コラム

2025-09-29 14:18:00

はらっぱ

会社の敷地内にあるかつて住んでいた家は、この20年程は賃貸住宅として、または大きな物置として使っていました。「リフォームをして何かを展示したらどうかな?」という気軽な気持ちで考えたはずdふぇしたが、屋根と梁、柱のみ残して、新たに手を加え生まれ変わらせることに。

かつては蛇やネズミに出くわしたり、シロアリに食われていたり、一部雨漏りもあった家。

賃貸していた時は、「寒すぎて家の中で寝袋で寝ました」などの言葉をいただいたこともありました。

昔の建物は地震に弱いと思って計画を進めていましたが、シンプルな田の字の間取りだからこそ、強くするための力を伝えやすい構造でもあると気づく場面もありました。

窓の位置や屋根・庇など、抗えない自然とともに生きていくための知恵は活かしつつ、外と中の区切りはしっかりと…。

リノベーションモデルハウス兼事務所という形ででき上ったこの建物を、私たちは”はらっぱ”と名付けました。この場所がいろいろな人の集まる場所となったら嬉しいです。気軽にお越しいただける機会を増やしてまいります。どうぞよろしくお願いします。

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2025-08-19 10:00:00

祖父の想い

「ミシミシという音がして雨もりしたんだよ。」「草屋根の家はしなってとても中にいられる状態ではなく、家族9人で竹やぶの小屋に逃げたんだ。」

防災の意識が高まるこの時期、おばや私の父は怖かった記憶をまるで昨日のことのように話してくれます。1959年(昭和34年)9月伊勢湾台風のことです。

この地で独立した祖父は父親と一緒に大工として建築業を営んでいました。カッコよさよりも丈夫さを地で行く頑固者の祖父。丈夫な家の大切さを身に染みてわかっていたのかもしれません。

その後、草屋根の家から瓦屋根の家に建て替え、家族で暮らしていました。60年経った今年、その瓦屋根の家を屋根と柱だけを残して改修しました。

ひとつひとつ家を分解していると、なかなか外れない部分がありました。”ほぞ”という木と木を組み合わせる部分がしっかりとしていて、なかなか外れなかったのです。家が建って60年を経て気づく、祖父の想い・・・。

「建物は人よりも長生きするんだよ」と、祖父に改めて教えてもらった気がしています。

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2025-07-22 10:00:00

家を建てるとき、同時に庭をつくることが増えてきました。

家も庭も一緒に考えてもらえると私たちは嬉しいです。

もうすぐお引渡しのお客さん。

家の庭でキャンプをされるそうです。

ふかふかの芝生に寝転んで星を見たらどんなに気持ちよいか。

家の中で夕食を食べてそのあと庭でビールも。

昼間は涼しい部屋から森の様な樹々を眺めることもできますね。

など勝手に妄想中。

植物は思い通りにならないこともありますが、

自然を身近に感じられる喜びは何ものにも代えがたいと思っています。

家を建てる時、周囲に自然を残す。

それだけで暮らしが少し豊かなものになるのでは・・・と。

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2025-06-21 10:00:00

コラム

私はコラムを読むことが好きです。

短い文章の中にあるストーリーや書いている人の背景などに想いを馳せながら読むことで

頭の中に世界が広がります。

特に食べ物系、クスッと笑えるようなもの、でも奥にある書いている人の考え方に共感できるものなどが

好きなのだと最近気づきました。

ある時、ご縁をいただき地域情報誌に文章を書くことになりました。

心がけているのは、なるべく自分の体験したことで文章を綴ることです。

そして深刻になりすぎないこと。

日々、いろいろなことにとらわれそうになる気持ちを抑えて、平たんに少し幸せを目指していると

不思議と日常もそうなっていく気がします。

小さな幸せに気づけることが、自分も周りの人にも良い状態を保つ秘訣なのではないかと。

私にとってコラムは読むのも書くのも日常を少しだけ楽しくするための大切なアイテムなのかもしれません。

またどこかで私と雑談してくださる方がいらしたら、こんな話題でお話がしたいです。

そうしたらまた少しだけ幸せになれそうです。

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2025-06-16 10:00:00

手づくりのすすめ

本の紹介 「手づくりのすすめ」自然食通信社

”自分でつくれば安心、無添加本物の味と香りに出会えます”という言葉通り、

中には豆腐、しょうゆ、みそなど毎日の食卓を彩るものから、おまんじゅう、そばなど

個人で作られている方のレシピ解説、地方の風土からしか作ることのできない食べ物まで掲載されています。

じっくり手間と時間をかけて、今そこにある素材から生み出される食べものには昔の人たちの工夫や

楽しみが詰まっています。

私は食べることも作ることも好きです。

年齢を重ねて、体は食べたものでできているのだなぁと感じたとき、

毎日使うものはより健康でいられる食材や調味料であってほしいと思うようになりました。

この本は、1987年初版で2021年に改訂版が出ています。

あとがきで「私たちの暮らしは、なんと遠いところにきてしまったかと、・・・」という言葉に頷いてしまいます。

暮らし方が変わっても、食べ物が体をつくっていること、

それが健康につながっていくためには少しの手間は必要。

そんなことを教えてもらった気がします。

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